腰椎分離症は手術をすれば完治する?治療期間は? 専門医解説

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は腰椎分離症の治療として、
手術についてお伝えしていきたいと思います。

一般的に腰椎分離症で手術まで至るケースは多くありませんが、
どういうケースで手術が必要になり、
どういった手術をするのか

そして、手術をした場合には完治するのか?
治療期間はどのくらいなのか?

そういったことについて解説いたします。

こんにちは、こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日の記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

まずは恒例のおさらいです。

腰椎分離症とは?
という定義や原因についてはこちらです。

腰椎分離症とは?その原因とスポーツとの関連を解説

2016.10.01

カンタンにおさらいすると、

腰椎分離症≒疲労骨折であり、
その原因は、
腰を反らして、回旋する動きである

ということです。

そして、この腰椎分離症の
症状、痛みについての解説記事がこちらです。

腰椎分離症の痛みや症状の3大ポイント解説 専門医解説

2016.10.04

腰を反らしたときの痛みが特徴的で、
他には脚の痛みしびれ、
脱力感などがでることがある。

そして、痛みが引いてきたとしても
自己判断で治療中止やスポーツ復帰は危険である。

ということでした。

さらには、腰椎分離症の治療として、
一番根本的なコルセットについてこちらで解説いたしました。

腰椎分離症の痛みや症状の3大ポイント解説 専門医解説

2016.10.04

腰椎分離症で手術が必要になる2大ケースとその方法

腰椎分離症では手術ではなく、
まずはコルセットや注射、投薬などの保存的な治療が行われます。

それでも、手術を必要とするケースがあります。

ケース1:分離部の炎症が残ってしまい痛い

分離部すなわち、疲労骨折部の炎症が残ってしまうケースです。
これはまずはその部位に炎症を抑える注射を行います。

そこで効果はあれど、
限定的で、また痛くなってしまう

というケースが手術の適応です。

この場合は、
分離部自体をスクリュー(ネジ、ボルト)
固定してしまいます。

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ケース2:分離すべり症という不安定性が強いケース

分離症がくっつかない状態で、
さらに骨を安定化させる周りの組織が弱い場合は、

すべり症といって、
分離部の上下の骨が前後にズレます。

そして、動かすたびにこのズレが大きくなる
という状態になることがあります。

引用画像:整形外科専門医になるための_脊椎・脊髄 羊土社-

引用画像:整形外科専門医になるための_脊椎・脊髄 羊土社-

これは痛みの原因にもなりますし、
神経の圧迫の原因にもなります。

こういったケースでは、
この前後にズレている上下の骨を、
1つの骨としてくっつけてしまうという
大きめの手術を行うことがあります。

PLIF(ぷりふ)と呼ばれていますが、
後方腰椎椎体間固定 (Posterior Lumbar Interbody Fusion)
の略で、

要は背骨の後ろを切開して、
骨に到達して、

スクリューを骨に入れて、
椎間板の代わりの金属ケージ(かご)を入れて、
金属で固定しつつ、
手術部位から採取した骨で上下2つの骨を
くっつけてしまうという手術になります。

引用画像:整形外科専門医になるための_脊椎・脊髄 羊土社-

引用画像:整形外科専門医になるための_脊椎・脊髄 羊土社-

腰椎分離症で手術をした場合は完治するか?

こういった手術をした場合、
まず完治するのか?
という疑問がありますよね。

特に手術したからには完全に治ってほしい。
それは多くの人に共通する願いです。

ただ、ちょっとだけ認識のズレを
修正できればと思うのですが、

多くの場合、手術を提案するときは、
完全に治そうとするときではなく、
それなりに重症なときです。

手術をするということは、
何かを切って、何かを一度は壊しつつ、
何かを修復する。

という作業です。

これは元通りにするものではありません。

つまり、言い方はキツいですが、
完治(ベスト)を目指して手術をするのではなく、

保存的な治療(手術以外の治療)よりも、
いい方向、ベターを目指して手術をする。

そういう意識の方が、
現実的ではないかと思います。

これは、コーチング的には慎重な言葉使いになりますが、
完治を元通りと定義するなら、
そこを目指すのは、僕個人としてはあまりオススメしない
ということです。

まったく痛みがない状態、
スポーツパフォーマンスがより上がった状態、
よりスポーツを楽しんでいる状態、
日常生活を楽しんでいる状態・・・

これらをイメージして、目指すことは非常に大切です。
どんどん臨場感を高めていってほしいと思います。

ただし、手術をすれば、完全に元通り
という意識ではなく、

手術をした上で、その元通りではない状態を理解し、
(例えば、PLIFなら上下2つの骨は
元通りではなく、まったく動きません)
リハビリテーションやその後のトレーニングで、
さらなる上を目指す。
ゴールを目指す。

という意識が大切ではないかなと思っています。

そういう意味では、

手術で完治はしない
でも、もっと上を目指していい

そう言いたいなと思います。
もちろん、単なる一般論で、抽象論ですが。

腰椎分離症の手術をした場合の治療期間は?

これに関しては、手術の目的を考えると
自ずと導かれてきます。

主に手術は骨をくっつけるために
直接固定します。

ですから、骨がくっつくまでの期間というのは、
やはり患部は安静にしたいところなんですね。

いくら直接金属で固定していても、
体幹の力は強いので、
暴れ回っていれば、スクリューが折れます。

もしくはそれないまでも、緩みます。

ですから、コルセットを4-6ヶ月くらい
装着しなくてはいけない
ということを覚悟しておく必要があります。

もちろん、金属の固定性の強さや経過中のレントゲン経過から
もっと早められることもありますので、
主治医とよく相談していただければと思います。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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