肋骨骨折の治療期間は?完治するのか? 専門医解説

スポンサード リンク

The following two tabs change content below.
歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

肋骨骨折の治療、
特にその治療期間についてと

元通りに完治するのか?

後遺症が残ることはあるのか?

といったことについて解説いたします。

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日の記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

 

スポンサード リンク

まずはおさらいです。
肋骨の大切な特徴と、放置してはいけない
理由についてこちらの記事で解説しております。

肋骨骨折を放置してはいけない3つの理由

2016.09.28

今回のように肋骨骨折の治療
についてお伝えする際に必要なのは、

その肋骨の形状、解剖学的な特徴についての理解です。

肋骨は左右12本ずつ、胸椎という背骨から、
前の方では肋軟骨という軟骨になって、
胸骨までと回り込んでいる骨です。

そして、大切なポイントは、
そのすぐ内側深くに「肺」がある

ということです。

そして、肋骨でできている
胸郭という骨格、この胸郭が
呼吸によって膨らんだりしぼんだりします。

以上のように

  • 胸郭を形作る骨であると言うこと、
  • 呼吸によって動くということ

これが大切なポイントです。

肋骨骨折の治療と治療期間について

肋骨骨折の治療ゴール

肋骨骨折に限らずですが、
骨折治療のゴールは、

骨折前の状態に戻ること。

つまり、その骨折部位の痛みがなくなり、
その骨が関係する関節の動きが完全に
幅広く、スムースに、力強く動かせる。

そういう状態に戻ること。

これは、僕のポリシーからは外れますが、
一般にはそうでしょう。

そう考えると、

肋骨骨折の症状である、
(こちらの記事をご参照ください)

肋骨骨折の症状と痛みを解説!どのくらいの期間続くのか?

2016.10.10

呼吸時の痛みなどがなくなり、

激しい運動をして、
胸郭が激しく動いても、
体幹を激しく動かしても、

さらには多少の衝撃が肋骨に走っても

痛くない。

そんな状態ですね。

 

 

そのためのほぼ必須の条件とも言えるのが、

これまた当然ですが、

肋骨骨折がくっつく

ということです。

肋骨骨折がくっつくために必要なこと

肋骨骨折がくっつくために、
最も必要なこと。

それは 時間 です。

他の骨折の場合は、
しっかり固定して、
骨折部が動かないようにすること。

これが最も必要なものとして、
時間と迷うくらいのものですが、

肋骨骨折の場合は、
そもそもしっかりした固定はできませんし、
やるとしてもバストバンドという
コルセットのようなものです。

バストバンドの巻き方と期間は?肋骨骨折治療を専門医解説

2016.09.30

しかし、逆に言うと
放置しても多くの場合、
くっついてくれるのが
肋骨骨折の1つの特徴です。

肋骨骨折の治療の中心は痛みをおさえること

そう考えると、
肋骨骨折に特別な治療は必要ありませんが、

こちらで解説したとおり、

肋骨骨折の症状と痛みを解説!どのくらいの期間続くのか?

2016.10.10

固定できない故に痛みが長引くのが
肋骨骨折の問題です。

そのために呼吸が浅くなったり、
活動性が必要以上に落ちて、

その間の体力の衰え、
筋力低下などが問題になります。

それであれば、
バストバンドをしたり

バストバンドの巻き方と期間は?肋骨骨折治療を専門医解説

2016.09.30

消炎鎮痛薬を内服したりして、

痛みを減らしながら、
日常生活、もしくは無理のないトレーニングを
していく。

そうしながら、骨がくっつくのを待つ。

それが治療と言えます。

肋骨骨折の治療期間は1から2ヶ月

そして、肋骨骨折がくっつくまでは、
だいたい4週間から6週間程度かかり、

さらに、そこから徐々に骨も、
新陳代謝をして強くなっていきます。

そのため、だいたい傷めてから1-2ヶ月の中で
重労働やスポーツ競技に復帰することを目指します。

肋骨骨折は完治するのか?

治療期間はわかったが、
そもそも完治するのか?

ということ、

つまり治療の一般的なゴールである、

元通り

これは達成できるのか?

という点ですが、

骨がくっつかないというケースは少ないので、
治療のゴールとしては、
多くの場合は達成できます。

しかし、骨がくっつく=元通り

ではないというのは注意が必要です。

肋骨骨折が完治しない場合

肋骨骨折が完治しない場合をいくつか
例にあげてみたいと思います。

肋骨骨折の程度が激しい場合

これは肋骨のズレが大きい場合や、
何本も折れている場合ですね。

この場合は胸郭の形が変わって、
スポーツ競技レベルでは呼吸機能、
たとえば 肺活量に影響がでることがあります。

また、骨がくっつかない可能性も、
ズレが大きければ出てきます。

肋骨周囲のダメージが大きい場合

これは、肋間筋や肋間神経と呼ばれる、
肋骨と肋骨の間にある筋肉や神経がダメージを
受けてしまい、

  • 肋間筋の痛み
  • 肋間神経痛

というものが後遺症として残ってしまうケースが、
稀にあります。

 

 

今回のポイントとしては、

多くの場合は1-2ヶ月の治療期間で肋骨骨折は完治するが、
しないケースもあるので、
痛みが続く場合は骨がくっついても受診を検討してください。

ということになります。

スポンサード リンク

骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

当サイト管理人 歌島の診察希望


当サイト管理人の歌島は関東の複数の病院で診療を行っております。

どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

プロフィールはこちらをご参照ください。
スポーツコーチングドクター歌島のプロフィール

ABOUTこの記事をかいた人

歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。