手首の骨折でプレート手術はどういうものになる?

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は手首の骨折の手術で、
今の主流であるプレート固定について

できるだけわかりやすく
お伝えできればと思います。

ポイントは

  • プレートとはどういうものなのか?
  • プレート以外には選択肢があるのか?
  • プレート固定後の手首において注意点は?

というようなお話になります。

手首の骨折に使うプレートとは?

プレートという名前の金属は
手首に限らず、骨折の手術では
よく使います。

プレートという名前の通り、
板状の金属ですが、

この板状の金属に
穴が空いていて、
フィットするネジ(スクリュー)が
何本も入ります。

基本的にはプレートはチタン製です。

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

ロッキングプレート

このロッキングプレートというものが
開発されて、

よりプレートというモノが脚光を浴びるようになりました。

一言で言えば、
固定性が著しく高まったプレートということになります。

その原理は、
プレートにもねじ切りがしてあって、
ネジとプレートがしっかりとロックする、
固定されてしまう。
という形状です。

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

このロッキングプレートによって、
かなり薄くて、小さくても、
いい固定性が得られるようになったため、

手首の骨折の成績は良くなりました。

プレート特有の注意点は親指の腱断裂

手首の骨折手術において、プレートは
主流となっているだけあって、
かなりメリットが多いわけですが、

 

逆にプレートに限って、起こりやすいのが、

手術後半年以降くらいに起こる、
親指の腱断裂です。

これは長母指屈筋腱という腱で、
親指を曲げる筋肉のスジです。

これがプレートとこすれるために、
手術後、半年くらいから、
切れてしまう人が出てくるんですね。

それもあまり前兆がないので、
難しいわけですが、

現段階として防ぐためには、
こすれにくい位置にプレートを置くなどの工夫と、
手術後は半年くらいで早めにプレートを抜く手術
してしまうということです。

プレート以外の選択肢は?

ちなみに、プレート以外にも
手首の骨折においては、
様々な手術法が開発されています。

ただ、
結論から言うとプレートが
ほとんどのケースでベストです。

それに追加して、
補助的に下記のようなものを
使うことがある。

そう考えていただく方が
いいかもしれません。

キルシュナー鋼線(Kワイヤー)

これは要は針金です。

針金を骨折部を串刺しにするように、
何方向からか刺す。

そんなイメージですね。

プレートだけでは止めきれない骨片や、
より固定性を増すため、

また、プレート固定前の仮固定として、
使用することが多いです。

創外固定

これは、その名の通り、
創(キズ)の外で固定する

というもので、

ロッキングプレートが開発される前は、
よく行われていました。

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

引用画像:上肢の骨折・脱臼-手技のコツトラブルシューティング-(OS-NOW-Instruction)メジカルビュー社

今も、補助的に使ったり、
粉砕がとても強い骨折で使ったり

と限定的ですが、使うことがあります。

以上、手首の骨折の手術法について、
プレートを中心に解説いたしました。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。