橈骨遠位端骨折でどんな後遺症に注意すべきか? 専門医解説

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は橈骨遠位端骨折において
どんな後遺症に注意すべきかということについて
解説いたします。

 

ここでいう後遺症とは、
その名の通り、
一連の治療の後に残ってしまう
症状、障害のこととします。

一般には後遺症は、
これ以上治療をしても
回復が見込めないものを指します。

そうではなく、
もうちょっと広い意味で

骨折後、治療の結果起こりうる
残念な結果

というアバウトな感じで
定義した場合の注意したい3つについては、
こちらの記事をご参照ください。

手首の骨折の防ぐべき3つの後遺症を専門医解説

2016.10.11

 

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

橈骨遠位端骨折で注意したい3つの合併症

【関節可動域制限】手首がカタくなってしまう

まずこれは代表的な後遺症ですね。

よく我々、整形外科医は
後遺症診断書というものを書きます。

これは労災(労働災害)保険や、
自賠責(自動車損害賠償責任)保険による
治療をしてきて、最後に記載することが多いです。

そのときに特に重視されるのが、
関節の可動域です。

この可動域が何度くらい制限されているかで、
後遺症の等級が変わってきます。

それだけ、関節がカタくなるというのは
程度によっては生活に大きな支障を来すと言えます。

注意すべき手首の関節の動きは

掌屈 手のひら側に曲げるadmin-ajax-1

背屈 手の甲側に曲げるadmin-ajax

回外 手のひらを上に向けるimg_6527

回内 手のひらを下に向けるimg_6528

 

特に回内、回外は軽視しがちで、
以外と日常生活において重要な動きです。

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しっかりとリハビリをして
カタくならないように、
少しでも元の可動域に近づけるようにしたいですね。

【醜状痕】手術などの傷の痕が目立ってしまう

手術をすれば、必ず傷は残ります。

ただ、どの程度目立つかは、
個人差があり、

人によっては
とても気になってしまうこともあるでしょう。

手術後の傷がミミズ腫れのようになりやすい人は
体質としてあります。

これを肥厚性瘢痕とか、
時に程度によってはケロイドと言ったりします。

これらは数ヶ月から時に年単位の時間をかけて、
少しずつ目立ちにくくなっていくこともあります。

 

体質的なモノが大きいので、
なかなか防ぐのは難しいですが、

化膿してしまった傷などは高頻度に
目立つ傷になりやすいので、
傷の定期的な診察はしっかり受けましょう。

また、傷を気にするあまり、
小さい傷でやる手術に固執することは
あまりオススメしません。

小さい傷でやると、
結局は手術に無理が出ます。

一番大切な骨折を治すということが、
おろそかになりかねないのは本末転倒ですよね。

【手首の痛み】手首の痛みが残ってしまう

最後に後遺症として、挙げなくてはいけないのは
骨がくっついても痛みが残ってしまうケースですね。

これは様々な原因があります。

1つは、最初の関節可動域制限です。

関節がカタいと、その可動域の範囲の
限界に近づくと、
痛みが出ることがあります。

もう1つは、骨折部位の変形による痛みですね。
特に関節面に段差などの変形があると、
動かしたときに痛みが出やすいです。

また、長期的にも
軟骨がすり減って、

いわゆる変形性関節症という状態になって、
痛みが続いてしまう、
だんだん悪くなってしまう
ということもあります。

 

今回は橈骨遠位端骨折において
注意すべき後遺症として、

  1. 【関節可動域制限】手首がカタくなってしまう
  2. 【醜状痕】手術などの傷の痕が目立ってしまう
  3. 【手首の痛み】手首の痛みが残ってしまう

について解説いたしました。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。