足の甲の剥離骨折とは?代表的な損傷を専門医がまるごと解説!

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は足の甲の剥離骨折として、
踵骨前方突起骨折というものについて解説いたします。

これは、どんな骨折なのか?
その原因や症状は?
治療法はどんなものがあるのか?

特に捻挫として、
放置しやすい剥離骨折ですので、
そういった注意点を含めて解説いたします。

近い部位の剥離骨折としては、
足首の剥離骨折として、
くるぶしの剥離骨折についてこちらで解説しております。

足首の剥離骨折をしっかり治すためのポイント解説 専門医解説

2016.10.22

足首のくるぶしの剥離骨折とは? 専門医解説

2016.10.21

また足の内側の剥離骨折として、
足の舟状骨骨折について
こちらの記事で解説しております。

足の剥離骨折とは?しっかり治すためのポイント解説

2016.10.24

適宜、ご参照いただければと思います。

 

 

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です
本日は記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

今回の剥離骨折とは英語ではavulsion fractureのことを指します。
ただ、元来、avulsion fractureは裂離骨折(れつりこっせつ)
と言う言葉が正しいとされ、
剥離骨折という言葉は間違って使われている。

と言葉の使い方に厳しい先生が指摘されるケースは
よく見てきました。

現段階では日本整形外科学会は
どちらの用語も認めておられます。

用語集の解説を引用いたします。

【avulsion fracture】
この語は第 5 版増補までは「裂離骨折」としていたが,第 6 版では「裂離
骨折,剥離骨折」と 2 通りの言い方を認めた.元来 avulsion fracture は骨折
機序に重きを置いた用語で,筋腱付着部の骨が引っ張られることによる骨折を
意味する.本用語集では従来からこれを「裂離」と呼び,母床から離れている
かどうかに重きを置いた「剥離」とは区別してきた.また手術操作としての
「剥離」と同じ日本語になることを回避する意味もあった.しかし現実には
avulsion fracture を「剥離骨折」と言う習慣が根強くあり,審議の結果,2 つ
を併記することにした.この判断については,会員から賛否両論が寄せられた
が,第 8 版では変更せず,継続課題とした.
整形外科学用語集 第8版 日本整形外科学会編

足の甲の外側寄りにある踵骨前方突起とは?

踵骨前方突起という部位については
あまりなじみがないと思いますが、

かかとの大きな骨である踵骨の
一番前、外側にある突起です。

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

ポイントは二分靱帯という靱帯がくっついている
ということです。

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

これはよくある通常の足首の捻挫で
傷めやすい靱帯の1つです。

足の踵骨前方突起剥離骨折の原因や痛みの特徴は?

そのため、足首の捻挫のように、
特に内側にひねってしまったときに、

外くるぶしより指2-3本の幅で
前方の位置に痛みがある場合

また、その部位を押すと痛い場合

この踵骨前方突起剥離骨折か、
二分靱帯損傷を疑います。

レントゲンを注意深く見ればわかることが多いですが、
時にCT検査をして見つかることもあります。

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

足部・足関節の捻挫で生ずる骨折ならびに骨軟骨損傷 吉村一朗 関節外科 Vol.33 No.1(2014)

いずれにしても、病院受診をお勧めします。

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足の踵骨前方突起剥離骨折の治療は?

この治療は剥離骨折の治療の原則通り、

骨片の大きさやズレの大きさで
手術するかしないか決まりますが、

多くのケースでは
手術せずに治療します。

その場合は骨片の大きさやズレなどによって、
固定期間がことなります。

骨片が大きい場合は、
しっかりと骨折として骨癒合を最優先するために、
6週間くらい固定を続けることがあります。

この骨片が小さければ、
3-4週間くらいの固定で治療可能です。

体重をかけていいかどうかは、
多くの場合は、かけても大丈夫です。

ただし、痛みが強いようであれば、
松葉杖で免荷歩行を行いますし、
固定期間中はギプスなどが壊れないように
最初は免荷歩行にしてもらうこともあります。

ただ、ギプスであれば、
体重をかけられるヒールというゴムを
装着することもできますので、
相談してみてもいいと思います。

 

ここまで、足の甲の剥離骨折として、
踵骨前方突起骨折というものについてお話しいたしました。

捻挫と間違えやすい二分靱帯の付着部の骨折であるということ、

治療法としては一般の剥離骨折と同様
骨片の大きさやズレの大きさで決まってくることなどを
お話しいたしました。

 

少しでも参考になりましたら幸いです。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。