マレットフィンガーの手術法と術後注意点を専門医解説

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回はマレットフィンガーの治療の中でも
手術の方法と、
手術後の注意点について、

専門医の視点から、できるだけわかりやすく
お伝えしたいと思います。

 

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

マレットフィンガーの基本をおさらい

マレットフィンガーの基本的なことを
こちらの記事で解説しております。

マレットフィンガーの治療法を専門医がていねいに解説

2016.11.02

マレットフィンガーとは

指を伸ばす筋肉のスジである
伸筋腱(しんきんけん)が

指の一番先端の骨である
末節骨(まっせつこつ)に

付着している部分で切れてしまうものです。

多くは「突き指」のような形での損傷です。

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一番の特徴的症状は

指の第1関節(DIP関節)が伸びません。
だらんと曲がったままになってしまいます。

このマレットフィンガーには
損傷の形態で大きく2つにわかれます。

それは伸筋腱が骨から剥がれるタイプと
伸筋腱が付着する骨ごと剥がれてしまうタイプです。

前者を腱性マレットフィンガー
後者を骨性マレットフィンガーと言います。

 

治療法としては、
腱性マレットフィンガーでは
原則はまず手術は行わず、
固定して腱が修復するのを目指します。

マレットフィンガーで手術が必要なケース

それに対して、
ズレがある骨性マレットフィンガーでは、
手術的に

骨のズレを矯正した状態で、
固定するということが望ましいです。

マレットフィンガーの手術の主流は石黒法

「骨のズレを矯正した状態で、
固定する」

これは骨折の手術のすべてですが、

 

この骨性マレットフィンガーでは、
固定する骨が非常に小さいのがネックです。

そのため、昔は手術は難渋することもあったようですが、

僕が整形外科医になったときには
石黒先生が開発された方法が主流で、

ほぼこれ一択という状態でした。
(少し修正版などはありますが)

 

 

これは主に1-1.2mmくらいの2本の針金で固定しますが、
それを骨折部位をまたいで両方の骨片を串刺しにする
のではなく、

小さな骨片の上に刺して、
小さな骨片が上に動かないようにブロックした状態で、
指全体を上に伸ばして骨のズレを矯正し、
その指全体をもう1本の針金で刺して固定する

引用画像:手の外科の要点と盲点 (整形外科Knack&Pitfalls) 第一版 文光堂

引用画像:手の外科の要点と盲点 (整形外科Knack&Pitfalls) 第一版 文光堂

引用画像:手の外科の要点と盲点 (整形外科Knack&Pitfalls) 第一版 文光堂

引用画像:手の外科の要点と盲点 (整形外科Knack&Pitfalls) 第一版 文光堂

という方法です。

この手術は指の神経ブロック注射をすることで、
痛みなく手術ができますので、
日帰り手術でやることが多いです。

この針金を5-6週間入れておいて、
骨がくっつくのを待ちます。

石黒法の手術後は入っている針金に注意

この手術後に注意が必要なのは、

針金は外来で抜去できるように、
皮膚の外に出ています。

もちろん、ガーゼなどを巻いて、
保護はしていますが、

それでも、指をぶつけたり、
無造作に圧迫したりなどはしないように注意しましょう。

また、その針金が外に出ているため、
時に細菌が侵入して、
膿んでしまうことがあります。

その発見と対応が遅くならないように、
定期的な通院は欠かさないようにしましょう。

 

ここまで、
マレットフィンガーの治療法として、
手術について解説いたしました。

手術は石黒法という、
2本の針金を使った手術法が主流で、
日帰りで受けることができることや、

針金が皮膚の外に出ているので、
注意が必要

ということがポイントでした。

少しでも参考にしていただければ幸いです。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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