骨折のリハビリ期間の過ごし方のコツを専門医解説!

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

前回、骨折のリハビリは
どのくらいの期間がかかり、
どういったことをやるのか?

という点についてその目安を解説いたしました。

こちらの記事をご参照ください。

骨折のリハビリ期間の目安について専門医がわかりやすく解説!

2016.11.04

今回はそのリハビリ期間をどう過ごせば、
骨折などの再発を防ぎ、
むしろパフォーマンスすら上げて、強い選手として
復帰できるのか?

その基本的な考え方を解説したいと思います。

 

 

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

 

まず前回のおさらいですが、

リハビリの期間には

  • 骨折部の固定期間
  • 可動域訓練期間
  • 負荷訓練期間

と段階的に、それぞれ1-2ヶ月かけて
リハビリをしていくということ、

手術をすれば、時にはそれを半分近くの期間に
短縮できることもあることを解説いたしました。

 

 

 

それでは、それぞれのリハビリ期間に応じて、
どういう過ごし方がいいか、その方針をお伝えします。

固定期間の過ごし方

この期間は、場所にもよりますが、
一番安静が必要で、
身体的にはできることが少ない期間です。

しかし、その中でも出来ることはあります。

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傷めてない部位を鍛える

たとえば、手や腕の骨折であれば、
エアロバイクで持久力や
下肢のウエイトトレーニングで下肢の筋力を高めることができます。

脚の骨折であれば、
腕の筋力トレーニングが出来ます。

そういった、痛めてない部位を鍛えるというのは
このリハビリの全期間に共通したやるべきことの一つです。

等尺性収縮トレーニング

また、固定している部位にも
できることが実はあります。

 

それは等尺性収縮トレーニングと言いますが、
要は、関節を動かさず、
力だけ入れるトレーニングです。

固定しているわけですから、
関節は動いちゃいけないんですが、
それでもギプスの中で力を入れることは出来ます。

 

ただ、筋肉の付着部の骨折などでは、
それすら危険なこともありますので、

これをやっていいかどうか、
主治医に確認をしましょう。

固定期間に全く筋肉を使わないと、
一気に筋肉は萎縮(細くなる)しまから、
地味ながら意外と重要なポイントです。

ビジュアライゼーション(イメトレ)

そして、この身体的に
できることが少ないこの期間に
一番大切なのは
ビジュアライゼーション(イメージトレーニング)です。

脳のトレーニングと言ってもいいでしょう。

これをいかに本気で徹底して、
脳がヘロヘロになるくらいにできるかどうかで、

リハビリ期間後に進化しているかどうかが決まります。


具体的な方法は
革命的スポーツ復帰術で解説していきたい
と考えています。

可動域訓練期間の過ごし方

この期間になると、
固定期間でやってきたことに加え、

関節を少しずつ動かし始めるわけですが、

まず、どの程度動かしていいのか
主治医に確認します。

多くの場合は「痛みに応じて」と言われます。

 

これは難しい表現ですが、

硬くなった関節をいざ、動かそうとすると、
痛みが発生するのは当然です。

 

ですから、多少の痛みは我慢して
動かしていっていいのですが、
それにも限度があるということです。

1つの目安として、
動かしたときにどこが痛いか?ということが大切です。

関節と骨折部位が少し離れていれば、
どちらがより痛いか?
というのは大切な情報です。

関節が痛ければ、
硬くなっているから当然として、
がんばっていい痛み。

骨折部位が痛ければ、
がんばりすぎないほうがいい痛み。

という目安になります。

 

ただ、これは痛すぎ!
とか、
急に痛みが強まった!
などのときは、
早めに主治医に相談しましょう。

負荷訓練期間の過ごし方

そして、負荷をかけていく期間ですが、
これも主治医の方針をしっかり確認すべであることは
当然のことです。

その上で、負荷を慎重に、
少しずつ上げていくことが大切です。

特に体重をかけていくときは、
しっかりリハビリ室で、
理学療法士についてもらって、
体重のかかり具合をコントロールしながらやることが多いです。

一般的には
体重の1/3からかけていき、
1/2,2/3と徐々に上げていく方法をとります。

 

 

骨折のリハビリ期間は大変革のチャンス!

骨折をしてしまうと、
どうしても凹んでしまいます。

他のチームメイトやライバルに
差をつけられてしまうのではないか?

そんな心配は当然ありますよね。

 

 

そこで、最後にちょこっと、
抽象的なお話をさせてください。

 

要はこのリハビリ期間を
大きなチャンスだと捉えていただきたい

というお話です。

 

僕はリハビリ期間に、
できること、すべきことに集中することで、

ケガをしていないチームメイトに
逆に差をつけてしまうことすらできると考えています。

 

 

それができる大きなカギは

「脳」

にあります。

 

人が大きく変わるには・・・

それはホメオスタシスという
誰もが持っている機能
がカギを握っています。

 

※ホメオスタシスとは
恒常性維持機能と呼ばれ、

少し誤解を恐れずに言うと、

現状維持でいこうとする
人の元来持ってる機能

例えば、寒いときも暑いときも
体温はおおむね一定を保つ
というのは身体のホメオスタシスの機能です。

このホメオスタシスが一気に崩される・・・

そこが大きく変革するチャンスです。

ホメオスタシスが崩される典型例は、
死にそうなくらいの体験です。

 

ホメオスタシスの一番の目的は、
生命を維持することですから、
死に直面することは、最もホメオスタシスが崩れます。

その類似体験として、

スカイダイビングをした後に、
人生観が一気に変わったという話をよく聞きますが、
それも同じですね。

 

そして、骨折という大ケガも、
ホメオスタシスが一気に崩れるイベントです。

命に関わるとまでは思わないことが多いでしょうが、
選手生命と考えてはどうでしょうか?

また、少なくとも大きな非日常体験である
ということもホメオスタシスが崩れるのに十分なポイントです。

 

 

ですから、これを機会に、
単純に元通りに復帰するなんて言わずに、

遙か上のレベルへのステップアップを
イメージしてトレーニングしていくのをオススメします。

 

今回はリハビリ期間の過ごし方のポイントを解説いたしました。
やや抽象的なお話もありますが、
非常に大切な考え方をお伝えいたしました。

ぜひ、参考にしていただければと思います。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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歌島 大輔

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