手首にひびが入ったときの症状は?要注意症状を専門医が解説

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は手首に「ひび」が入ったときの典型的な症状と「ひび」と打撲で迷ったときの要注意症状を解説いたします。

手首は手関節(しゅかんせつ)と呼ばれますが、実際は多くの骨が絡んだ関節です。この関節は非常に安定しているので脱臼するよりも骨折する方が遥かに多い関節です。そのため、「打撲と思っていたら折れていた、「ひび」が入っていた。」なんてことはよくあります。

そんな手首の「ひび」を見逃さないための症状に関する知識をお伝えいたします。

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。 本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

 

手首の骨・関節の基本をおさらい

手首の骨は10個!?

手首は関節を表す言葉ですが、
関節とは骨と骨のつなぎ目のことで、
そこで動くわけですね。

そのため、非常に大切かつ、
負担がかかりやすいものです。

特に手首は、
多くの骨が関わる関節で、

実際は手首という1つの関節ではなく、
10個にも及ぶ骨が複雑に絡まり合っています。

メインは橈骨と尺骨という前腕2本の骨

手首の中枢側の骨は、
要は前腕(肘から先の腕)の骨ですが、

橈骨(とうこつ)と
尺骨(しゃっこつ)という名前がついています。

並行に肘から手首まで走っている2本の骨で、

手首側で太くよりメインと言えるのは、
親指側の橈骨(とうこつ)です。

引用元:プロメテウス解剖学アトラス解剖学総__運動器系_第2版 医学書院

引用元:プロメテウス解剖学アトラス解剖学総__運動器系_第2版 医学書院

尺骨(しゃっこつ)は、
手首では非常に細いですが、

逆に肘では尺骨の方が太くなって、
メインの骨と言えます。

手根骨という小さい骨がたくさん

そして、手首の末梢側、
つまり指の方の骨ですが、

これがたくさんあります。

手根骨とひとくくりで言われますが、

1列に4つの骨で、
2列あります。

2列のうち、中枢側を
親指側から順に

  • 舟状骨(しゅうじょうこつ)
  • 月状骨(げつじょうこつ)
  • 三角骨(さんかくこつ)
  • 豆状骨(とうじょうこつ)

末梢側の1列を
親指側から順に

  • 大菱形骨(だいりょうけいこつ)
  • 小菱形骨(しょうりょうけいこつ)
  • 有頭骨(ゆうとうこつ)
  • 有鉤骨(ゆうこうこつ)

と名前が付いています。

手首のひびの典型的症状とは?

「ひび」と言っても、医学的には骨折です。骨が折れてしまっていることには変わりありません。ただ、ずれがほとんどない軽症型の骨折であるというのは言えるでしょう。(部位にもよりますが)

ということで、典型的症状は骨折の軽症型の症状です。

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瞬間的な痛み

まず一般的な骨折と同じで、受傷した瞬間は痛みがあります。これは当然ですね。ただ、打撲と区別がつかない程度の痛みのこともあります。

手首を動かすと痛い・・・でも動かせるかも

その「ひび」が入った骨が関連する関節は動かせば痛いはずです。しかし、ズレのある骨折に比べれば軽度で、動かせることは動かせるという状態かもしれません。

腫れや内出血はあっても少しだけ

打撲だけでも腫れたり内出血したりしますが、一般的にはズレのある骨折では内出血や腫れは大きいです。

しかし、ズレがない「ひび」はそれも少ないことが多いです。

手首の変形はない

ズレがない骨折=ひび ですから、手首の変形はありません。変形があれば骨折や脱臼を疑って救急外来でもどこでも連絡をして受診すると思いますが、それがないというのも落とし穴ですね。

注意深く触れば圧痛あり

「ひび」が入ったところは当然押せば痛いです。しかし、手首の骨は小さい手根骨もありますから、少し「ひび」とはズレたところを押すと押しても痛くない!?と勘違いしがちです。

手首の打撲ではなく「ひび」を疑う要注意な症状は?

つまり、手首の「ひび」で注意すべきは軽症のために打撲や捻挫と勘違いしないようにするということです。

そのポイントを2つお伝えいたします。

骨の叩打痛

まず骨の叩打痛(こうだつう)です。

「ひび」でも骨が折れれば、振動に弱いです。「ひび」が疑わしい骨の一番痛い場所からちょっと離れた場所を叩いて振動が伝わったときに痛みが走れば、その骨に「ひび」が入っている可能性があります。

裏から押しても痛い 骨性圧痛

また、打撲であれば押して痛い場所、つまり圧痛部位は手首のどちらか側・・・つまり、手のひら側、手の甲側、親指側、小指側など一側面であることが多いですが、骨の「ひび」、つまり骨折の場合は、その骨を360度どこから押そうが痛いとうことが言えます。

これを骨性圧痛(こつせいあっつう)と呼んだりします。

まとめ

今回は手首の「ひび」を疑った時に症状からどう判別するかということについて解説いたしました。

大事なポイントは打撲や捻挫と勘違いして、放置しないということ。そのために叩打痛と骨性圧痛を調べてみるということをオススメします。

さらに一番大切なのは、この知識も参考程度にして、少しでも怪しいと思ったら、自己判断せずに病院を受診するということです。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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