骨折の入院期間はこれで予測可能!入退院の基準を知ろう 整形外科専門医解説

スポンサード リンク

The following two tabs change content below.
歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

骨折してしまった時に入院期間って気になりますよね。 でも、主治医は「経過次第です・・・」とぼかすこともあるでしょう。

また、歩けない状態なら仕方ないかと思う入院も、歩けるのに入院とか、ちょっとした手首の骨折なのに入院とか・・・ 入院そのものの必要性もイマイチ納得いかないこともあるかもしれません。

 

そこでわれわれ整形外科医の入院の必要性の判断基準をできるだけわかりやすく解説した後に、 入院が必要なら必要で、どのくらいの入院期間になるのか?ということ、その予測方法を解説いたします。

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

骨折で入院が必要?

では、まず骨折したときに入院が必要なケースと必要でないケースを整理していきます。

大雑把にシンプルに言えば、

自宅で過ごしても治療上支障がなければ、入院は不要です。

少し詳しくみていきます。

骨折で入院が必要なケース

骨折で入院が必要なケースですが、

歩行禁止・松葉杖が使えるか?

まずは歩けない・歩いてはいけないというケースですね。

これは脚の骨折の時骨盤や背骨のように体重がかかる部分の骨折で体重をかけることが難しいケースです。

 

自宅で生活すれば、まったく歩かないというのは無理な話ですよね。なので入院が必要です。

 

ただ、片脚の骨折で松葉杖で体重を全くかけずに生活できるというような場合は入院しなくても大丈夫です。

松葉杖で片脚で歩くにはある程度の体力(体力的要素)が必要ですし、あと、脚と同時に腕などを傷めていると(病状的要素)、松葉杖が使えなくなります。

また、自宅生活での足場(環境的要素)にも注意が必要です。

極端に足場が悪い場所を歩いたり、階段の上り下りが必須だったりすると、松葉杖生活も難しいかもしれません。

1日に数回の点滴や定期的な血圧測定などが必要な場合

次に考えるべきは点滴や定期的な血圧測定など、入院しないとできないことが必要な状態かどうかです。

 

例えば、重症のがあって徹底的な抗生物質の点滴が必要な場合はもちろん入院ですし、骨盤の骨折で1リットル以上出血していることが考えられる場合などは入院して全身的な体調管理が必要になります。

あとは骨折部位を牽引といって、おもりを使って引っ張って固定する方法があります。これは入院しないとできません。

絶対必要というわけではないが・・・

患者さんのご不安が強い場合や痛みが強い場合にも入院していただくことはあります。

骨折の入院期間の予測方法

では、次に骨折した際の入院期間を予測するための材料を整理していきます。

原則は同じです。

骨折部位が治ってきたり、手術で骨折部位を固定したりして、自宅で生活できるという状態になれば退院です。

手術をする場合

手術をする場合の入院期間としては、

手術するまで入院する必要がなければ、たいていは手術の前の日からの入院です。

より重症で最初から入院している場合には病院の手術予定との兼ね合いの中でできるだけ早く手術を組むのが原則ですが、骨折部位の腫れが強く皮膚の状態が悪い場合は腫れが引くのを2週間くらい待つことがあります。

また、全身状態(内臓の状態など)が落ち着くまで待たないといけないこともあります。

 

手術後は抜糸などは術後10日前後で可能になることが多いですが、それすら待たずに自宅で生活できそうであれば早めの退院もあります。

翌日から歩ける腕の骨折などは手術翌日に退院することもあります。

松葉杖可能か?

片脚の骨折で松葉杖が可能な人は早めの退院が可能になるケースが多いですが、

松葉杖ができない(体力的・環境的・病状的など・・・前述)場合は体重をかけていい状態まで骨がくっつくということが条件になりますので、

1–2ヶ月以上の入院が必要になることも少なくありません。

開放骨折(かいほうこっせつ)

開放骨折というのは、骨折部と外界が交通した骨折を言います。

一番わかりやすい重症型は、骨折した部分が皮膚を突き破って外に見えてしまっている状態です。

ただ、そこまでいかなくても、傷が骨折部まで到達していれば開放骨折と言います。

この開放骨折は骨折の中でも最重症と考えて治療されます。

 

その理由は主に2つで

  • もともと無菌状態の骨の中に細菌が入り込み化膿するリスクがある
  • 骨折の治りには骨の周りの骨膜、筋肉、筋膜などの環境が大事だが、そこも損傷してしまっている

ということで、開放骨折の場合は緊急手術になることもありますし、その後も抗生物質の点滴治療や傷の処置などのために入院が長引くことも少なくありません。

まとめ

結局、骨折の入院の必要性と入院期間は骨折部位によっても、また個人個人の状態によっても違いますが、われわれ整形外科医がどこを重視して入院を提案したり、退院を提案したりしているかということを解説いたしました。

少しでも参考になりましたら幸いです。

スポンサード リンク

骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

当サイト管理人 歌島の診察希望


当サイト管理人の歌島は関東の複数の病院で診療を行っております。

どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

プロフィールはこちらをご参照ください。
スポーツコーチングドクター歌島のプロフィール

ABOUTこの記事をかいた人

歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。