骨折の応急処置をスポーツドクターが解説!

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は骨折してしまった、
骨折が疑わしいというときの
応急処置について解説いたします。

わかりやすいように
「やってはいけないこと」「やるべきこと」
にわけて、お伝えします。

 

こんにちはスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

骨折をしてしまった!
骨折かもしれない・・・

そんなときに当事者はもちろん、
その周りの現場スタッフも困惑し、慌ててしまいがちです。

そんなときに応急処置としてやるべきことが
頭の中でクリアーに整理できていれば、
きっと落ち着いて対処できるはずです。

そんな状態を目指して記事を読んでいただければ幸いです。

骨折の応急処置として「やってはいけないこと」

まず骨折の応急処置として、
やってはいけないことを挙げていきます。

  1. 変形を戻そうとする
  2. 骨折部位の中枢側をしばる
  3. 患部を下に下げておく
  4. 患部を強すぎる力で圧迫する

以上の4点を注意してください。
それぞれ解説していきます。

1.変形を戻そうとする

まずこれです。
例えば、脱臼のように見えて、
とりあえず、力任せに戻そうとする指導者もいますが、

それが骨折だった場合、
神経を挟んでいた場合、

その力任せの行為が、
骨折をもっと重症化させたり、
脱臼だけだったのが骨折も合併させたり・・・

非常に不幸な結果に繋がりかねません。

 

 

大原則は、現場では動かさないように固定する
ということです。

ただ、もし動かさないといけないとすれば、
長軸方向に引っ張る
という力なら、かなり安全な動かし方と言えます。

もしやるとしても「ただ引っ張るだけ」
それも「まっすぐに」です。

 

そして、自信がなければ、心配であれば、
ただ固定するということです。

2.骨折部位の中枢側をしばる

例えば、出血しているときに止血する方法として、
よく、その中枢側をしばって、
血がいかないようにするということをやって、
救急外来にいらっしゃる人がいます。

骨折でも開放骨折という重症型の場合は、
これをやってくる人がいるので注意です。

中枢側をしばるという止血方法は実際、
医療の現場でもやります。

しかし、それは管理された圧力と時間でやっているわけで、
それをむやみにしばってしまえば、
その末梢側は壊死してしまいかねません。

基本、止血する場合は、
その出血しているところを直接圧迫することです。

3.患部を下に下げておく

これは今時はあまりする人はいないと思いますが、
痛いところを下に下げることは、
腫れがどんどん悪くなっていきますので、
やってはいけません。

4.患部を強すぎる力で圧迫する

止血のところでも述べましたが、
基本は患部の圧迫です。

しかし、それもスポーツ現場でよく使われるテーピングを、
ガッチガチに、テープを引っ張りながら、
ギューッと巻いたりすれば、

阻血と言って、血の巡りが一気に悪くなって、
逆に患部の状態は悪化します。

圧迫は大事ですが、適度な圧を心がけてください。
たいてい強すぎる圧迫は・・・「痛い」です。
そこが1つの判別ポイントじゃないかと思います。

骨折の応急処置として「やるべきこと」

昔から外傷のときの応急処置は、

RICE療法と呼ばれて、
覚えやすくなっています。

RICE療法については
こちらの動画をご覧ください。

さらに今回はそれぞれの「やるべきこと」について、
特に骨折に特化して解説していきますね。

1.副え木をあてて固定する

まず副え木をあてて固定する。
つまり、折れる前はまっすぐだった骨に沿って、
まっすぐなものを当てて、包帯なり
テーピングなりで固定するというものです。

それようのシーネと呼ばれるものを
常備しているチームも多いと思いますが、

なければまっすぐな硬いもので代用してください。

2.患部を適度に圧迫する

「やってはいけないこと」ででてきましたね。

基本はどんどん腫れてきますので、
それを少しでも抑えるためにも圧迫は大事です。

そのときのポイントは、
一部に圧が強まらないように
均等に包帯を巻く。

ということです。

また、患部の痛みが強まったり、

圧迫した部位の先(末梢側)が
青白くなったり、痛みが出たり、
しびれたりするようなら、

それは圧迫が強すぎですから
すぐに緩めてください。

3.患部を可能なら心臓より高く挙げる

高く挙げることも大切です。

心臓より高く挙げることで、
重力を使って、
患部に集まり溜まってしまった
血液を静脈から元に戻してあげる。

そんなイメージです。

4.患部を冷やす

アイシングですね。
これは先ほどの動画で、詳しく説明しているので、
もしご覧いただいてなければ、
ぜひ参考にしてみてください。

要はやり過ぎはよくないが、
短時間を何回かやるのはやったほうがいい
というのが僕の意見です。

また、凍傷を防ぐことは最低限必要です。
冷やしている部位の感覚がなくなってきたら
冷やすのを一回休みましょう。

もう一度おさらいですが、
「やるべきこと」は以下の4点ですね。

  1. 副え木をあてて固定する
  2. 患部をソフトに圧迫する
  3. 患部を可能なら心臓より高く挙げる
  4. 患部を冷やす

参考になりましたら幸いです。

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骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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