尾骨骨折の後遺症とその対策を専門医解説

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歌島 大輔

歌島 大輔

スポーツ整形外科医師(非常勤)さくら通り整形外科
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

尾骨骨折、尾てい骨骨折についてこちらで解説いたしましたが、

尾骨骨折の症状は?専門医によるわかりやすい解説

2017.09.08

かなり前の骨折なのに、お尻辺りが痛い・・・ これって後遺症!?

というような相談は時々あります。

 

尾骨骨折に限らず骨折は骨がくっつかなかったり、 変形した状態でくっついたりして、 痛みの原因になってしまうことがあります。

そんな尾骨骨折の後遺症とその対処法について解説いたします。 

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

 

尾骨の基本をおさらい

尾骨(尾てい骨)とは?

尾骨は一般には尾てい骨と呼ばれることが多いと思いますが、

要は背骨の一番下、お尻の真ん中の一番先端のかたいところです。

背骨は上から、頚椎(首の骨)、胸椎(背中の骨)、腰椎(腰の骨)、仙骨(お尻の骨)と続きます。 この仙骨のすぐ下で仙骨と連結しているのが尾骨です。

背骨ではありますが、骨盤と連結しているのは仙骨なので(仙腸関節で連結)、尾骨は歩いたり走ったりするときに直接体重がかかるところではありません。

もう一つの特徴は、お尻の穴(肛門)から直腸がすごく近いということですね。

 

尾骨骨折の後遺症

それでは、尾骨骨折で起こりうる後遺症について解説いたします。

ほとんどの後遺症は「痛み」

ほとんどの後遺症は尾骨部の痛みになります。

骨折したばかりの時期も痛いわけですが、何ヶ月も、時には何年も経っているのに尾骨部分が痛いというのは後遺症である可能性があります。

座ったときや、仰向けに寝たときに圧迫されていたいというのが典型的な症状です。 また、ピンポイントに尾骨を押してみて痛いかというのも尾骨骨折部分の痛みかどうかを判別するのに有用です。

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直腸の障害(排便の障害)は重大

これは稀ではありますが、尾骨のすぐ前には直腸がありますので、

排便するときに痛みが走るとか、 便に血が混じるとか、

そういった症状がある場合は要注意です。

尾骨骨折がズレていて、直腸や肛門に負担をかけ、直腸や肛門に障害が出ている可能性があります。

尾骨骨折の後遺症に対する対処法

それではこのような尾骨骨折の後遺症に対し、どのように対処していけばいいのでしょうか?

まずは本当に尾骨骨折の後遺症かどうかを診断する

まずは本当に尾骨骨折の後遺症なのかどうかしっかりと専門の医師の診断を受けましょう。

それには医師の診察の上、 レントゲンを撮ったり、それではっきりしなければCTやMRIなどの精密検査をすることもあります。

痛みが残る場合はまずは円座やクッションで患部の安静

尾骨骨折の後遺症として「痛み」が残ってしまう場合は、まずはあまりにシンプルで拍子抜けですが、

痛くないように工夫して過ごす

ということが基本になります。

多くは座ったり、寝たりするときの圧迫が痛みの原因なので、上手にクッションや円座を使っていくことになります。

また、慢性的に痛みが続いている場合は、一時的でも消炎鎮痛剤やその他、神経に作用するような鎮痛剤を用いて、痛みを抑えてみることも試みます。

これは確かに一時的な痛み止め効果にとどまって、また元に戻ってしまうこともありますが、一度、慢性的に痛みに苦しんでいた状態を遮断することで、痛み止めを飲まなくなったあとも、痛みが楽になることがあります。

これは脳や神経機能として、いわば「痛みを覚えてしまう」という状況が起こりうることがわかっていて、それを改善させる意味合いがあると考えています。

どうしてもだめなら手術の報告も・・・

そういった治療をしても「痛み」に苦しんでしまう場合には、尾骨の骨折部分を切除・・・つまり取ってしまうという手術の報告もあります。

 

特に人間には尻尾もありませんし、尾骨は体重を支えている骨でもありませんので、取ってしまっても大きな問題にはなりにくい場所とは言えるでしょう。

直腸の障害は消化器外科の医師に相談

直腸や肛門の障害は、排便との関連の症状があるときに疑われますが、一度、整形外科で尾骨骨折の有無や骨折の状態を把握してもらった上で、消化器外科の医師に相談することになるだろうと考えます。

まとめ

今回は尾骨骨折の後遺症についてまとめました。

排便時の症状がなければ、基本は生活上の工夫になりますが、それでも医師の診察を受けていただいたり、時には内服薬を使ってみたりということも試す価値はあると思います。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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骨折は最初の2週間が勝負!


骨折の治療は骨がくっつきだしてしまうまでの最初の2週間で成否が決まると言っても過言ではありません。

納得いく治療を受けていただくために、こちらの記事を一度お読みください。

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